皆さま、こんにちは。秋晴れの日は、澄み切った青空が高く広がって
気持ちいいですね。今年の体育の日は10月10日です。
最近は夏前に運動会をする学校も多いようです。
そして10月31日は、ハロウィン。
街にはジャック・オ・ランタンを飾るお店をよく見かけますね。
先日、ある総合病院で昨年4月に採用された方々を対象に、
患者様満足を向上を目的にすることに加え、
来年4月に入職してくる新入職員のお手本になれる
スタッフ育成のためのフォローアップ研修をお手伝いしました。
そのときに、現在、患者様応対上で戸惑ったり、難しいと思っている
ことをお訊したところ、最も多かったのが「言葉遣い(正しい敬語)」に
自信がないということでした。
特に「使っている敬語が正しのか不安ですい」「尊敬語と謙譲語が
こんがらがっている」などのご意見が聞かれました。
自分自身では丁寧なつもりでも、勘違いやおもい違いがけっこうあるものです。
今回はこの言葉遣いについてお伝えたいと思います。
残念なことに、敬語は頭でわかっているだけではなかなか
上手くはなりません。「学ぶ」より「慣れる」という感じで、
患者様との応対でよく使う言葉遣いの例話をクイズ形式で考えてみてください。
間違えた場合は、解説を読んでみてください。
「あ~そうなんだ」という感じで大丈夫です。
大切なことは明日からそのような言葉を使う場面に出会えば、
失敗を恐れずどんどん話していただくことなのです。
では、ここで『〇✖クイズ』 正しい?と思ったら〇
間違っている?と思ったら✖と心の中で答えてくださいね。
正解は末尾にいます。
(1)先生、11時予約の患者様が参られました。
(2) 高額療養費制度については受付でお伺いください。
(3)月初めには健康保健証をご持参ください。
いかがでしたでしょうか?
問題に出した例話はすべて患者様には使うことは
望ましくない言葉ばかりでしたので、3問とも✖でした。
「参る」「うかがう」「持参」は共通して、自分の行為にのみ
使う言葉づかいなので、これから、使いそうになった時には、
「これは、自分に使う言葉だわ」と思い出して、
正解にある言葉遣いでおはなしくださいね。
これを数日続けているだけで自然な言葉遣いになります。
医療機関で働くスタッフにとって患者様との会話は大切な仕事です。
親子ほど年齢や経験の違う人とも会話をかわさなければなりません。
また、スタッフ間においてもよりよい人間関係を保ちながら、
仕事を進めていくために、敬語は欠くことのできない潤滑油の働きをしています。
「言葉遣いの上手さというのは、"心遣いの深さ"」とも言われます。
明日から患者様に対する敬意を表すと同時に、
あなたの優しさや思いやりを言葉として表現してくださいね。
『〇✖クイズ』 の正解。
(1)先生、11時予約の患者様が参られました。
【正解】先生、11時予約の患者様がいらっしゃいました。
「参る」は「行く」の丁重語なので、自分が「行く」ときに使います。
患者様の行動に対しては尊敬語の「来られました」か
「いらっしゃいました」を使います。
(2) 高額療養費制度については受付でお伺いください。
【正解】高額療養費制度については受付でお聞きください。
「うかがう」自分の行為に使う丁重語です。
患者様の行動に対しては「お~ください」を使って尊敬語にします
(3)月初めには健康保健証をご持参ください。
【正解】月初めには健康保健証をお持ちください。
「持参」は自分が「持って行く」ときに使います。
患者様の行動に対しては「お~ください」を使って
尊敬語にします。
これから少しずつ、朝晩肌寒く感じる日も多くなってきます。
どうぞ体調にはお気をつけくださいね。
次回は11月1日には『説明力』をお送りします。
16.10.01(土)村田 小百合 カテゴリ: