このルビーにまつわる伝説はたくさんありますが、
古代ローマでは精神を落ち着かせる石として人々に
愛されていたそうです。
私は赤いルビーに強い生命力をいつも感じます。
あなたの誕生石はなんでしょうか?
この本を推薦する理由
「7つの習慣」をお送りします。
あまりにも有名な著書なので、
何をいまさら...と思われるかもしれません。
私は、ある有名な製薬会社様のホームページにおいて、
医療機関のお客様向けに現在も毎月1冊、
良著紹介を書着続けています。
この原稿は昨年の7月に
掲載したものですが、お客様からリクエストは『未来の医療サービス革新に
向けたスタッフの人間力向上』の一助となる本を紹介して欲しいという
ご要望がありました。
「7つの習慣」は、本のタイトルからするとビジネス・ノウハウ本なのかな?
というイメージを持たれます。
しかし、筆者の意図は、人が成長し、成功を治めるためには、
まずは人としての基礎や土台となる「人格」形成が重要であることに
焦点をあてています。
その人格形成には、これまで脈々と受け継がれてきた自然の摂理や
普遍の原則があり、その原則と調和した行動をとることで豊かな人格形成が
されると提言されていることから、人間力向上に間違いなく繋がると
思い選んだ一冊です。
本の全体像(概略)
「正しい生き方なくして、真の成功はありえない」と筆者はいいます。
その正しい生き方には、時代や場所、宗教をも超越した普遍的な
原理原則があり、その原則を日常の生活で繰り返し行動化、
つまり習慣として身につけていけるように、
7つ原則とそれを実行していく行動にまとめ上げたのがこの本です。
もちろんコスモスの種を植えますよね。
綺麗に咲かせたいと思えば、種をまくだけではなく、
水や日当たりなども気にするでしょう。美しい花を育てようと思えば、
やるべきことは決まっているのです。
将来に向かって、なりたい自分、得たい成果、創り上げたい世界があれば、
それに見合った考え方やとるべき行動を、思った時点から行う必要がある
ということなのです。
この原則は「インサイド・アウト」という最も中心軸となる原則として示されています。
つまり、まずはインサイド(自分自身の内面)を変えることから始めるという原則です。
「第1の習慣」があります。
それは、思い通りにいかない状況や問題に直面した時には、
自分自身が、いつも「主体的である」ことを再認識していくという習慣です。
環境や他人のせいにせず、率先して自分の頭で考え、
問題解決に向けて主体的に動くということです。
その時に威力を発揮するのが「言葉の力」だといいます。
「解決できるやり方はきっとある」「代替案を考えよう」
「今の自分にできる、もっとも良い解決行動はなんだろう」と
未来には解決している自分をイメージできるような言葉を自問することで
「主体性」を認識することが習慣となっていきます。
自分の望む目的を決めるために「目的をもって始める」
という習慣です。
どのようなポジティブな行動であっても、
はしごをかけ違がえていれば、一段づつ登るごとに
間違った場所にたどり着くだけです。「私は本当はどうなりたいのだろう」
「どこに向かいたいのだろう」と迷われている方にとっては、
納得のいくゴールを見つけるための方法が書かれています。
(本文P215から引用しています。)
私もセミナーで講義することがある「重要事項を優先する」という時間管理についての
習慣です。
第二領域の緊急でないけれど重要なことに時間を使うということの大切さと、
第二領域の時間を増やすコツについて、説明されています。
そのコツというのは「デレゲーション(権限委譲)」という行動を取ることにあります。
権限委譲とは人に仕事を任せるということですが、相手にやり方の自由度と結果に対する
責任を持たせて、お互いを理解しあいながら、仕事を進めていくのが上手な時間の使い方
ということです。
利があるように、どちらも「Win(勝つ)―Win(勝つ)」を
目指す習慣です。
これは豊かな人格という土台があってこそ維持されるものであるといいます。
そして次にある第5の習慣と密接な関係があります。
「第5の習慣」とは「理解してから理解される」。
つまり自分のことをわかってもらおうと願うならば、相手の話をよく聴き、
言葉だけでなく「相手がどんな意図や価値観を持ってるのだろう」と
人間の深層まで理解しようとすることの習慣です。
お互いが理解し合うことで、前述のWin-Winの落とし所はみつかることが多いのです。
「第6の習慣」は「違い」があるからこそ「発展していける素晴らしいチャンス」だと
捉える「相乗効果を発揮する」習慣です。
なぜならば、相手も自分も同じ意見ならば進歩は生まれません。
違いがあるからこそ「1+1」の答えを「3」や「5」にしていけるように相違点を尊ぶ
意識と行動が重要なのです。
最後の「第7の習慣」は「刃を研ぐ」習慣です。
切れの悪い刃では、使う料理人も疲れてしまいます。
第1~第6までの習慣を日々実行して行くと疲れが出る時もあります。
そのような時は、そのまま走り続けるのではなく、時には立ち止まり、
より鋭く研ぎ澄ませるために肉体、精神、知的側面、社会情緒の4つの面を
新しく再生させていくこも必要なわけです。
長い人生では常に効果的な方法を探し、時には調整しながら歩むのが
人格形成と成長の秘訣ということです。
医療プロフェッショナルとして役立ててもらいたいポイント
持っているとイメージしてください。
患者様への日常の礼儀正しい言葉遣い、やさしい笑顔、
親切な声がけなどで、あなたの信頼口座の蓄えは
どんどん溜まっていきます。
反対に待ち時間が長い、些細なミスを犯してしまうことは口座残高を減らして
しまうことになります。
この口座の残高が多ければ、たとえ口座から引き出してしまっても、
残高の方が多ければ人間関係は保つことができます。
つまり、これまでのあなたと患者様との間で築かれた信頼の貯金とも言えます。
大切なのは、一朝一夕に口座の蓄えは増えません。
日常の真摯な行動により積み立てられていくのです。
スタッフ同士の間にもあります。
朝の気持ちいい挨拶、約束を守る、困っている時には
協力を申し出る仕事ぶりは信頼口座への預け入れが
増えてゆき、お互いの信頼関係の構築が行われて
いきます。そこからは円滑なコミュニケーションが促進され、病院全体としての
相乗効果へと発展していくでしょう。
一見何事もないような、相手に対する細やかな気配りが信頼を増やすことに繋がり、
いざという時に重要な預金となり作用します。
明るく、楽しい職場生活を送るために『信頼残高という名の財産」を
大切にしてくださいね。
「7つの習慣」のハードカバーは481ページにわたるため、少し読破はしんどいかな?
と思われる方には、『まんがと図解でわかる7つの習慣』や子ども向けに書かれた
『7つの習慣ティーンズ』など、読みやすい書籍もあります。
著者について
スティーブン・R・コヴィー (1932年10月24日 - 2012年7月16日)
アメリカ合衆国ユタ州ソルトレイクシティ出身。
1957年ハーバード・ビジネス・スクールでMBA取得。
コヴィー・リーダーシップ・センターの創立会長。
英国『エコノミスト』誌によれば、世界で最も大きな影響力を持つ
経営コンサルタントとされ、「7つの習慣」をはじめとする著作は
いずれもミリオンベストセラーを記録。
以上、「7つの習慣」をお送りしました。
18.07.01(日)村田 小百合 カテゴリ: