私たちが目指すもの 顧客とともに、常に『笑顔』と『成長』があること

ブログ

良書紹介(21) 「頭に来てもアホと戦うな!」

②令和 カレンダー.pngちょうど昨年の5月1日に『令和』の時代が幕開けしましたね。

政治も経済も社会情勢にも

新しい変化が生まれる予感を感じたとおり、

と言うより、

コロナ感染症によってこれまでとは違う

働き方などを迫られている方は少なくないと思います。

時代、環境の変化に適応することができる人、組織こそが

生き残れるといわれます。

さあ未来に向かって、困難な問題にもくじけず、諦めずに

共に進もうではありませんか!!

この本を推薦する理由

あなたのこれまでの人間関係で「この人、嫌みだな~」とか、③さるかに.png

職場で「なんで、この人はいちゃもんをつけて、

協力的な態度をとらないのかな?」と感じたことはありませか?

本のタイトルにもなっている"アホ"な人とは、

他人の感情をかき乱したり、不条理なことをしてくる人、

全般のことを言っているようです。

そのような"アホ"な人たちにいちいち腹を立てたり、

くよくよ悩んだりすることは、

極論『時間の無駄』だと著者は考えているようです。

①アホと戦うな 本表紙.pngが、タイトルだけを読むと、

かなり上から目線で鼻持ちならない

著者のような印象を受けますね。

しかしながら、この本は著者である田村氏自身が

「アホ」だった時代を振り返り、

自責の念を込めて執筆したものであり、

彼が本を通じて私たちに伝えたい真のメッセージとは、

効率的な人生のマネジメントへの示唆ではないかと私は感じました。

私たちのたった一度の人生を思い切り謳歌するために、

限られた"時間"と言う財産を

「アホと戦う」というマイナスにしかならないことで

浪費するなと言いたいのです。

そして、アホな人たちに、神経をすり減らさないための第一ポイントは、

自分自身にもっと関心を持つことだと言います。

そうなのです!

最も戦うべきものとは、

④ジャンプする人.png「アホと戦う」なんてアホなことを考えてしまう自分自身であり、

怒りにまかせて「自分を見失う」ようなことがないように

感情や行動をコントロールできる仕方を教えてくれます。

新しい時代を歩むために必要な「心の平穏」の保ち方と、

効果的な行動のマネジメントを本書を通じて一緒に学んでいきましょう。

本の全体像(概略)

アホと戦うことが、アホなことだと分かっていてもなぜか許せない...、

そして戦ってしまう。

そのような人とはどのような特徴があるのでしょうか?

本書では⑭アホのタイプ.png

「正義感が強い」

「自信にあふれる」

「責任感が強い」

「プライドが高い」

「おせっかい」な人

などが挙げてられています。

「あ~私は正義感も責任感も強いわ~」

「確かに僕はプライドが高いな~」と

思い当たる人は、読み進めて下さい。

著者が元参議院議員時代に「アホと無駄に戦い」、

最低のアホであったというエピソードには

うなずけるところが見つかるかもしれません。

このような特徴や傾向性がある人は、

ではどうすれば良いのでしょうか?

それは、「忍耐力」を身につけることだと断言しています。

でも「忍耐力」をつけろと言われても...

どうすればいいんだろうと思いますよね。

忍耐力を身につける具体的な方法とは、

無駄なプライドを捨て、

「等身大の自分」を冷静に見極め、

「覆水盆に返らず」と割り切ること。

なにより、タイムコストを考えようとすることと語ります。

腹が立ち、即座に「売り言葉に、買い言葉」を放言したならば、

もうその言葉は飲み込めません。

⑮覆水盆に返らず.pngまさに「覆水盆に返らず」です。

感情に支配されてリアクションを起こす前に、

まずは受け止めて考えるようにしてみましょう。

これはメールやラインの場合でも同じです。

時間が経ち読み直すと、

「あ~こんなこと書かなくても良かったのに(T-T)」と

後悔したことはありませんか?

悪意をもってしたことではなく、

サービス精神から、⑧余計な一言-②.png

一言多かったりという失敗もあるかもしれません。

このような失敗を招かないために、

第2章には、

感情のコントロールの仕方や冷静な態度、

アンガーマネージメント的な要素を含んだ

戦略的コミュニケーションの取り方が詳しく説明されていますので、

抜き出して読むことでも参考になるのではないかと思います。

第4章に「人生はそもそも理不尽なもの」という

現実感覚を持つことだと、

私にとっても妙に共感を覚える言葉が書かれてありました。

"アホ"な人に(あらが)おうとする自分を(いまし)めるために、

実は私も「ムカッ!イラッ!」と感じたときに、

「人生は理不尽なもの」と自分自身を納得させる方法を

考えてみましたのでご紹介しますね。

⑨ストレスはねのける.pngそれは、「むっちゃ嫌だけど...しかたないようね~」とか

「まあ、これもまた人生だよねぇ」と

呪文のように心の中で唱えているのです。

このマントラのような言葉を唱えるだけで、

あら?不思議、先ほど感じていたストレスが軽減されているのです。

「変わりようもない理不尽な事実」を変えようと、

ないものねだりをして時間とエネルギーを無駄にして

ストレスを増やすより、目の前のことを受け入れ、

少しでも自分と自分の周りを面白く楽しくすることに

時間とエネルギーを投入しようと意識を

シフトチェンジできるので、良かったら試してみて下さいね。

人は死の間際に後悔するトップ1として

有名になった言葉をご存じでしょうか?

それは、

「他人の期待に応えようとするばかりの人生ではなく、

自分が真に生きたいと思う人生を生きる勇気を持っていたかった」と

いうことだそうです。

私たちも必ず迎えるその瞬間に、このような後悔したくないものです。

第5章「他人の目を気にするな」では、

人生は、あなたが主役であるべきだ!には、⑪あなたが主役.png

心がポッキリ折れそうになった時でさえ、

リフレッシュは本気になって徹底的に

やるべきだと著者は語ります。

これからの時代には、今、生きている日々を

精一杯生きていくほかはないのでしょうが

「勇気」とともに「覚悟」も必要だと言うことでしょう。

 

医療プロフェッショナルとして役立ててもらいたいポイント

第3章から、どんなアホで強者でも自分の目的のために

働かせるような味方にする

"人たらし"の技術を紹介したいと思います。

医療プロフェッショナルの皆様に"人たらし"という

少し品のない言葉で恐縮ですが...。

人を意のままに動かすためには

「相手の気持ちを見抜く力」と

「自分の律し方」を管官房長官のエピソードから解説しています。

 ⑩令和 発表.png新元号「令和」を発表した人は、

皆様もご存じの「菅 義偉(すが よしひで)官房長官」でした。

著者の田村氏は議員になる前は新聞記者の経験があり、

その際の管官房長とのエピソードを紹介しています。

管官房長官は苦労してきた異例の出自を持ちながらも、

安倍総理の側近という立場にまで上り詰めた方ですが、

その立場になっても決して

「偉くなっても偉ぶらない偉さ」を

持ち合わせていらっしゃるのです。

自分の手柄さえも部下の手柄に持っていこうとする謙虚さ、

なおかつ誰に対しても態度を変えない姿勢などから、

厚い人望を得ています。

そして、官房長官の最も見習うべきところとして、

いいことがあっても厳しいことがあっても、

「自分を見失っていない」姿を目の当たりにし、

筆者はその背景にある

"自分の律し方"を常に見習い、学んでいたそうです。

では、まず、管官房長官はどのように

「相手の気持ちを見抜く力」を磨かれていったのでしょうか?

それは苦手な人物であればあるほど、

先入観を排除して、その人の経歴、思考パターンを探り、

念入りにリサーチしていました。

何度か会ううちに、自分なりにシミュレーションしてみることで、

相手が、なぜ今のような行動をとっていて、

次に状況が変わったとしたら

どう行動を変えてくるか想定できるようになるまで

粛々と調べ上げ続けることだとあります。

医療プロのみなさまも、⑫-2 オーラ チャクラ.png

時には気難しい患者様との

応対に苦慮されることがあるかもしれません。

そのときには、カルテには書かれていない、

その患者様の背景情報を聴き出したり、

想像してみたりしてみてはどうでしょうか?

そして最も大切なのは、

人間とは変わるものなので

相手の情報も常に更新していかないといけませんね。

そして、次に管官房長官の「自分を律する」というエピソードを読んで、

思い出した2つの諺(ことわざ)がありました。

⑬稲穂.png1つ目は、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」です。

稲が成長すると、

その重みで実(頭)の部分が

垂れ下がってくることから、

立派に成長した人間、

つまり人格者ほど頭の低い謙虚な姿勢であるという事を意味しています。

もう一つは

「勝って奢らず、負けて腐らず」でした。

称賛されても、批判されても、

自ら成しえた成果・成功であっても、

「(昔と)変わらない自分」という平常心を

忘れてはならないと言うことでしょう。

変化多いこれからの「令和時代」。

私たちも「謙虚さ」「平常心」を体現できるように、

自らを足りないもの、至らないものと深く自分を律しながら、

いつも感謝の気持ちを持って生きたいと願います。

著者について

田村耕太郎

国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。

ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、

データラマ社日本法人会長。

日本にも二校ある

世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、

日、米、シンガポール、インド、香港などの企業のアドバイザーを務める。

データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、

中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。

イエール大学大学院卒業。

日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。

著書に「君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか⁉」(マガジンハウス)、

「野蛮人の読書術」(飛鳥新社)など多数。

 

 

 

20.05.01(金)村田 小百合 カテゴリ:アイコンプラス通信スタッフブログ

ブログ

最新の記事

カテゴリ別

月別