こんにちは!アイコンプラス、インターンの笹谷です。
本年は元日早々からに能登地方での震災、
2日には旅客機と海上保安庁の飛行機衝突、
3日には北九州市の大規模火事など
辛いニュースで令和6年が幕を開けた印象が残っております。
一日も早いご再建をお祈りいたします。
こんな時こそ、僕も自分が出来ることを考えて
貢献していきたいと心新たにしています。
さて、今回の良著紹介では、
引き続き『問題解決と意思決定-"ケプナー・トリゴーの思考技術"』の
8章から最終章(12章)までをお送りしたいと思います。
よろしくお願いします!
この本を推薦する理由
昨年(2023年)の7月、大手中古車販売会社のビッグモーターが
事故車の修理に伴って、意図的に車両に追加で傷をつけ、
保険金を水増し請求し、
過大に保険金を受けとっていたことが公になり、
そしてこの不正に関わっていたとされている
大手保険会社等も世間からの信用を失ってしまい
社会全体に大きな影響を及ぼしましたことは
記憶に新しいのではないでしょうか。
『問題解決と意思決定-"ケプナー・トリゴーの思考技術"』は、
初版が1998年であり、25年以上(四半世紀過ぎているんですね~)、前の書籍です。
その中で「強い道徳心と倫理基準を持つ企業の業績はよい。
逆に疑わしい倫理行為によって生じる財務面での結果は、
実にひどいものであり、大失敗にさえなりうる。」と述べられています。
実際ビッグモーターは、財務面で倫理観に反した
不正によって、組織としての存続さえ危ぶまれる
大失敗を引き起こしています。
このような25年経った今でも、当書籍は現代にも活かせることができる
預言書のようなアドバイスが書かれていますので
今月もご覧いただけると嬉しいです。
この本の概要(第8〜12章)
第8章
この章では"システム思考"というものについて学びます。
このシステム思考というものは、個々の要素や出来事だけでなく、
問題解決や意思決定を個別の部分だけでなく、
システム全体の観点から行う思考のことを言います。
3人よれば文殊の知恵と言うように、
一見このシステム思考はとても素晴らしいものと思いますが、
いくつか弱点があると筆者はいいます。
そのうちの一つが決定の延期というものです。
システムというものは良くも悪くも
たくさんのデータが必要になってくるので、
際限の無いデータの分析が必要となってしまい
自ずと決定が遅れてしまうのです。
先輩に聞いた話ですが、大企業に入って何かをしたい!と思っても、
それに対してたくさん分析と許可を取らなければならないので、
実際に動き始めるのにとても時間がかかってしまったり、
実行すらできない場合もあるそうです。
このような状況を打破してくれるのが、とても強いリーダーシップである、
と筆者は断言しています。
データが溢れかえっているこの社会で、
リーダーシップを持っている人材が求められている理由が、
これを読んでとても理解できました。
第9章
皆様は"直感"というものを信じていますか?
私は自分の直感を信じています。
なぜならそれを信じて成功した体験がいくつかあるからです。
中には直感なんて信用ならない!ちゃんと論理的に考えて行動すべきだ!
という方もいるかもしれませんが、
この章ではそんな"直感"というものが、
意思決定プロセスにおいていかに重要かということを学びます。
本章では"直感"というものは、
外的な事実からパターンを創り出すために、
経験と知識を素早く、そしておそらく無意識のうちに使用することである、
と定義されています。
実際、何人もの成功を手にした著名人が、直感は大切であると述べているそうです。
そんなビジネスで成功を掴むためにとても大切な直感なのですが、
この直感に頼りすぎた思考法をするのはとても危険である、
ともこの章では述べられています。
納得してもらうことが難しいことや、
他の人にその能力を移転することが
難しいことが例として紹介されています。
確かに突飛な提案を、直感だから!という理由だけで
納得しろというのも無理な話ですし、
よく言われる、天才アスリートが指導者に向いていないという理由と同じでしょう。
ではどうすればいいのかというと、
ここで第4章で学んだ"決定分析"を用いるのです。
直感から始まる思考を決定分析を用いて
きちんとチェックすることによってこうした落とし穴を
回避することができるのです。
これを読んで、直感信者の僕にはいい戒めになったのではと思います(笑)
第10章
誘導尋問という言葉を聞いたことがありますでしょうか?
刑事が容疑者に対して情報を引き出すために使う
答えを誘導するテクニックのことです。
筆者曰く、この誘導尋問を無意識のうちに
部下たちに対してやってしまっている経営者がたくさんいるというのです。
この誘導尋問ですが、何がダメなのかというと、
考えをとても制限してしまうというところです。
容疑者に対してするならまだしも、
最大限の力を発揮してほしい部下にしてしまうと、
思考が制限されてしまい元も子もありません。
この章ではそうならないために、正しい質問の仕方を学びます。
正しい質問というものは、"プロセス質問"をして、
その後"内容質問"をすることだ、とこの本には書かれています。
"プロセス質問"とは、わかりやすく言えば「なぜ?」や「どのように?」といった
解決に至るまでのプロセスを問う質問で、
自分の考えを明確に表現することを助けてくれます。
その後に、それを補う形で内容に関する質問をすることによって
最大限の効果を得ることができると筆者は続けています。
僕自身、まだ上に立って質問をするような立場ではないのですが、
上の立場になった時にはこのことをしっかりと意識して質問をしたいと思います。
第11章
第11章では、ビジネスにおける価値観について学びます。
この章で、筆者は「意思決定は、今後ますます倫理や道徳への配慮を
欠いたものになるのではなかろうか。」と嘆いています。
25年経った現在、ビッグモーターの例でも申し上げたように
その悪い予感は的中してしまっています。
やはり資本主義社会において、
金銭面の価値観が組織における意思決定の動機の一部になってしまっているのは
仕方ないと言えば仕方のないことかもしれませんが、
それでは継続して続けていくことは絶対にできません。
「企業の意思決定において、経済的価値よりも、
従業員、共同体、そして長期的な福祉について
考えることが最重要事項である」と筆者が明言しているように、
利益を追求するのは二の次で、
まずは社会に対してプラスになることを貢献して、
そこに後から利益がついてくるのです。
また、この章に書いてあった、
"正直さはいつでも一番大事な信念なんだ"
という言葉はとても僕の胸に響きました。
これからビジネスをするにあたって、
この言葉を胸にしまって頑張っていこうと思いました。
第12章
ここまで、この本では「状況把握」、「問題分析」、
「決定分析」、「潜在的問題・潜在的好機分析」といったものを核とした
思考法を紹介してきました。
最終章であるこの章では、それらを使って成功し続けている企業の、
7つの教訓が紹介されています。
その中でも特に面白いなと思ったものを1つ紹介させていただきます。
今日の多くの企業において、その経営者はその姿が見えないくらい
はるか後方に位置している、と筆者は嘆いています。
実際にその通りで、すでに企業に就職して働いている僕の先輩は、
社長や役員の人たちと話したのは面接の時くらいで、
それ以外ではほとんど話したことがないと言っていました。
このような状況になっているのは、経営者たちのうぬぼれであり、
経営者は前線に立って、自ら模範を示すべきである、
と筆者は提言しています。
やはり、上に立っている人が進んで何かを実行してくれると
下の人も自ずとやる気が出て一団となって物事に取り組めると思います。
もし、僕も将来就職した先の経営にそうあって欲しいと願いますし、
もしも、もしも経営者側の立場になった時にも、
「前線で指揮をとれる人間」になろうと決意しました。
ビジネスをする上で役立てて欲しいポイント
『問題解決と意思決定-"ケプナー・トリゴーの思考技術"』の、
8章から12章を今月(2024年2年)には紹介させていただいてきたのですが、
その中でとてもいいな!と思い、参考にしてほしいポイントがあったので
皆様にも共有したいと思います。
それが、12章で紹介されていた、
「組織において、"問題点検討フォーラム"という場をつくれ」というものです。
ある統計によると、平均的な人間は毎日100以上の決定を下すものとされていて、
日常生活の事柄までとても多岐に渡り、
決定すべき事項、判断すべき状況、
定めるべき優先順位など分析すべき出来事がたくさんありすぎて、
永遠に棚上げにしてしまう問題が出てきてしまうのです。
「ワニがあなたのお尻のところまで来た時、
沼を乾かすということを思い出すのは難しい」
というキャッチコピーが
この本では例として用いられていたのですが、
これは棚上げにしていた問題が、気づいた時には時すでに遅し、
という状況になっているということを表したものです。
このような状況にならないためにも、"問題点検討フォーラム"を作り、
職場における毎分ごとの決定から注意を逸らされないように、
問題解決にのみ集中できる場所を作るというのが、
組織においてとても大切になるのです。
僕も、学校の課題やアルバイト、洗濯、掃除や食事などに関する日常の決定が多すぎて、
この良著紹介が思ったように進まないので、
僕も弊社、アイコン・プラスのスタッフ間で"良著紹介検討フォーラムを提案したいと思います。
昨年、12月から3ヵ月にわたり
『問題解決と意思決定-"ケプナー・トリゴーの思考技術"』
全12章をご紹介させていただき
ありがとうございます。
来月からは、
「ファシリテーション」に関する
書籍をご紹介したいと思います。
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
こんにちは!アイコンプラス、インターンの笹谷です。
本年もよろしくお願いいたします!
昨年末、大谷翔平選手がドジャースとスポーツ史上最高額となる
10年1015億円の契約をしたことがとても話題になりました。
そんな大谷選手が高校時代に作った夢ノートというものをご存知ですか?
(マンダラチャートという方法で書かれています)
真ん中に叶える夢を書き、
その周りにその実現ために必要なことを
広げていくというものなのですが、
その必要なものの中の1つに、
大谷選手は「運」というものを上げていました。
そして、「運」を引寄せるために、
挨拶やゴミ拾い、思いやりをが書いていました。
やはり「夢を叶える=成功する人」とは
日頃の行いにも着目しているのだなと実感しました。
ですので、僕もまずはゴミ拾いや挨拶をするといった、
日頃の行いから意識して変えていくことを
本年の抱負にしたいと思います!
さて、今回の良著紹介は、前回に引き続き
『問題解決と意思決定-"ケプナー・トリゴーの思考技術"』の
5章から7章までをお送りしたいと思います。よろしくお願いします!
この本を推薦する理由
最近になって、"多様性「ダイバーシティ」"という言葉を
耳にする機会が多いと思います。
この"多様性"とは、文化、人種、ジェンダー、
身体的特徴、考え方など多岐に渡って言われています。
最近の就職活動でも、他と異なっている方が
良しとされていると聞くことがあります。
企業も多様性を重視し、
異なるバックグラウンドを持つ人材を採用することで、
イノベーションや生産性の向上を図っているのだなと想像します。
この本でも、重要なビジネス上の問題に取り組むためには、
多様性を重視し、チームをさまざまなタイプの人間で構成することが
必要であると述べられていますが、
一方でそれを追い求めすぎるのは良くないとも述べられています。
やはり多様性ばかりを求めるとチームは
たちまちバラバラになってしまいうこともあるらしく、
チームの役割を明確にしたり、
プロセスを定義づけて具体化したりと、
"一貫性"も同時に重要視することが
大切であると筆者は強調していました。
多様性がとても重要視されている現代社会に
ぴったりなアドバイスが書かれているので紹介させていただきます。
この本の概要(5章〜8章)
第5章
2022年の7月、安倍晋三元総理大臣が銃殺された事件は、
今でも皆様鮮明に覚えている痛ましい事件です。
安倍氏が銃で撃たれるなど、誰もが予想できていなかったと思います。
そうなんです。未来というものは誰も、予想もコントロールもできないのです。
筆者は"未来はコントロールできると思っているとしたら、
本当の状況を理解していないことになる"と述べています。
それなら、未来については何もせず、
ただそれを迎えるだけで良いのかというとそうではありません。
この章ではそんな未来に対する向き合い方を学びます。
その一例として、"備えよ"というものが挙げられています。
いかなる出来事に対しても
用意しておくことを必然的に伴い、
問題の予防と好機の増大に繋がり、
素早い対応を可能にします。
経営者や組織は、このことをよく理解しているからこそ、
多くの時間を未来への準備に費やしています。
"備えあれば憂いなし"という諺がありますが、
本当にその通りだなとは思います。
第6章
21世紀に入り、世の中は情報で溢れかえっています。
日々新しい情報がたくさん入ってきて、
1ヶ月も経てば話題になったニュースも忘れてしまう程です。
そんな中、信じがたいほどのスピードでデータを集め、
まとめる能力や、効果的に情報にアクセスし活用する能力は
個人と組織にとって必要不可欠のものであると述べられています。
しかし、いかんせん情報量が多すぎるのです。
どのように適応すればいいのかを説明しています。
この"情報洪水"に適応している企業の例として
ナイキが挙げられていたのですが、
ナイキは情報を故意に制限するということを
しているというのです。
最近はスーパーコンピューターなども開発されて、
どれだけたくさんの量のデータをさばくことができるかを
重要視されているこの時代に、
データを制限するというのはいささかおかしいことだと思うかもしれませんが、
これを行うことによってナイキは長年業界の覇権を握り続けているのです。
自分が知るべきことに集中して、
他の情報は一切取り入れないというこの戦略は、
"情報洪水"に飲み込まれない一つの対策であり、
この本が書かれた当時よりも情報に溢れている現在では、
より有効な戦略だなと感心しました。
第7章
この章の冒頭で、チームとチームワークは、
今日のビジネスの中で神聖とも言える地位を獲得している。
と述べられているように、ビジネスにおいてチームワークは不可欠です。
この本の主題でもある意思決定においても、
チームアプローチの方がより幅広い角度からインプットでき、
大事な点を見逃す危険性も減らすことができるといいます。
そんな"チームワーク"が、きちんと問題解決と意思決定の助けに
なれるようなアドバイスがこの章では書かれていました。
その中でも特になるほどなと思ったアドバイスが、
取れ"というものです。
個人のパフォーマンスを重視しすぎて
それに対して報酬や報奨を与えると、
そのうちチームのみんなが個人主義的な行動をし始めて、
チームのパフォーマンスが下がってしまうようになります。
ですので、個人ばかりではなくチーム全体としての
成果に報酬と報奨を与えることが
チームパフォーマンスを上げることにつながるのです。
僕がやっていた野球やバスケットボールで例えると、
監督に褒められたいがために、自分中心のプレーを皆がしてしまうと、
プレーが噛み合わなくなり結果的に試合には負けてしまうということです。
ですので監督は、個人のプレーに対して報奨を与えすぎず、
チームとしての成功に対して報奨を与えることが大切だということですね。
ビジネスをする上で役立てて欲しいポイント
『問題解決と意思決定-"ケプナー・トリゴーの思考技術"』の、
5章から7章を紹介させていただいてきたのですが、
その中でとてもいいな!と思い、参考にしてほしい
ポイントを共有させていただきます。
それは"決定連鎖分析をせよ"というものです。
"決定連鎖分析"とはどういうものなのかというと、
決定分析を行う前に、その決定によって生じる影響に
よりどういうことが起きるかを分析するというものです。
この本では大手レストランチェーンの例で説明されていて、
その企業は人件費がとてもかかっていることに気づき、
経営者は即座に、顧客あたりの労働時間を制限する命令を出しました。
すると労働コストは大幅に下げることができ
他のことにお金を投資することができました。
しかしサービス担当者やバスボーイ(テーブルの後片づけをする係)の数が
減らされたために、厨房からテーブルまでの平均運搬時間が50%も増え、
生産性が急激に悪化してしてしまい、
結果的に顧客が料理を注文してから届くまでの間、
以前より長い時間待たなければならなくなってしまったり、
長い列ができているのが原因で、他の店へ行ってしまいました。
人件費というコストを減らすための明白な対応が、
長期的な帳尻という点から見ると、
間違った対応となってしまっていたのです。
目先の利益に飛びつきたくなる気持ちは
誰しもがあると思うのですが、
それをすることによってその後どうなってしまうのかということを
しっかり考えてから決定を下すことが大切なんだなと学びました。
僕のバイト先でも最近人件費削減のために
バイトの数をとても減らしているのですが、
例に出されていた企業と同じようにならないで欲しいです(笑)
改めて、本年もよろしくお願いいたします。
みなさま、こんにちは!アイコンプラス、インターンの笹谷です。
11日後にはクリスマス・イブです...(むちゃたのしみです)。
なにかと気忙しいこの季節なので、
インフルエンザやコロナにも油断は禁物です。
医食同源の言葉どおり、栄養のある食事、
十分な睡眠(8時間以上を取るのが望ましいらしいです)、
そして、免疫力を高めるためには、身体を温めるのも効果があるそうです。
さて、今回の良著紹介では、
を紹介させていただきます。
人財教育などに詳しい方は
KT法(Kepner-Tregoe法)という呼び名のほうが
なじみがあるかも知れません。(※1 文末参照)
この本は、アメリカの企業経営コンサルティング会社『ケプナー・トリゴー』の
会長、CEOのクイン・スピッツァと、
同社のプラクティスリーダー、パートナーのロン・エバンスの両氏が執筆した
『HEADS,YOU,WIN!を日本語訳したものです。
この本は、経営者の問題解決と意思決定という、
経営においてとても重要な要素を、豊富な事例と共に、説明されています。
全12章がありますので、
今回はその最初の部分、1〜4章をお送りします。よろしくお願いします!
この本を推薦する理由
僕はアイコン・プラスの学生インターンとして
ブログ執筆や関東地域の医療・福祉関連の
営業を担当しています。
それと同時に、普段は、東京のメディア系の会社でもバイトをしています。
そのバイトの色々な業務の1つに、
事務機器のメンテナンスがあります。
簡単に言うと...コピー機の用紙がなくなった時に
補充するというものです。
このアルバイトは、午後8時頃からが
とても忙しくなってくるのですが、
コピー機が正常に作動しなくなるという問題が起きました。
紙の補充をした直後にコピーが動かなくなったので、
僕は血の気が引く思いでした。
この時間帯にコピー機が使えなくなるのは致命的なわけで
周囲の人も慌てて、数人がかりでコピー機の本体を
いじって直そうとしました。
しかし、数分が経っても動かず、立ち往生していました。
そんな時、この本に書かれてある問題解決に関する、
"問題の原因想定を取り除け"というアドバイスを思い出し、
1から考えてみると、紙を変える前までは正常に動いていたということは、
紙の方に問題があるのではないかと...考える視点を変えてみました。
紙を取り替えたところ、コピー機は正常に作動しました。
つまり問題は、コピー機本体ではなく紙にあったということです。
紙を換えるまでは普通に使えていたのだから、
"本体に問題がある"という想定してしまっていた原因を取り除けていれば、
すぐに解決していたのです。
真の原因究明こそが大切であり、
思い込みで想定してしまっている原因というものはたくさんありますよね。
本書はこのような日常生活にも使えるとても役立つアドバイスを
たくさん学ぶことができますので、紹介させていただきたいと思います。
本の概要(序章〜4章)
序章
序章では、本書を通じて1番大切な考え方である、
『クリティカル・シンキング プロセス』の4つの思考プロセスが説明がされています。
これはビジネスの内容や規模や複雑さに関係なく
どのような企業において競争優位性を確立するための
『基礎・基本』だと言っています。
そんなクリティカル・シンキング プロセスとは
どういったものなのかといいますと、
"状況把握"→
"問題分析"→
"決定分析"→
"潜在的問題・潜在的好機分析"
といった4つの思考の過程のことを言います。
少し難しい言葉が使われていますが、
僕なりに簡単に説明させていただくと、
まず、問題が起きたらその問題をしっかりと考えて、
単純化(わかりやすいものに)し、
どうしたらいいかを考えるプロセスから始めます。
次に、その真の原因を見つけ出して、
問題解決に向けての行動について考えます。
次に、その行動によって起こる『損と得』について考え、
最後に、将来的にまた起こるであろう問題の回避策を考えます。
以上の4つの思考の流れがクリティカル・シンキングプロセスです。
第1章
今や、数えきれないほどのビジネス書が書店に並べられていたり、
ビジネススクールや、経営コンサルタントなど
ネットで検索するとたくさんでてくるので、
簡単にビジネスへの取り組み方を学ぶことができますよね。
しかし、これらがまだ世に出てなかった頃、
当時の経営者(旧世代の経営者)たちはどのようにして
マネジメントスキルを身につけていたのでしょう?
筆者よれば"業界のジャングル"、
つまり実践の中で身につけてきたといいます。
今日では重要だと見なされている膨大の量の知識を
持っていなかったにも関わらず成功していました。
これは、ビジネススクールやビジネス書や
経営コンサルタントなどが発見した理論よりも、
より優れた組織的な成功の核になるものを
知っていたからに他にありません。
ずばり、それこそが"クリティカルに思考する"ことだったのだと
筆者は言います。
この基本となる"クリティカルに思考する"ということができなければ、
今日たくさんあるマネジメントスキルも効果をなさないということです。
これはビジネスだけじゃなく、スポーツなどでも言えることで、
スタミナや筋力などの基礎的なことがしっかりとしていなければ、
いくらテクニカル的なものを習得しようと、
意味がないということと一緒なんだな~と思いました。
第2章
では、クリティカル・シンキングプロセスの第一段階である
"状況把握"とはどのようにするのでしょうか?
"状況把握"のプロセスは、何か問題が起きた時に
とても役に立つようです。
それは、とてもシンプルなもので...
これだけなのです。
問題が起こると、とにかく解決しようと
すぐに行動に突っ走るという人が
いるそうなのですが、
とりあえずは一旦行動をストップし、
冷静に問題点をリストアップすることが大切だそうです。
行動力というのはとても大事ですが、ビジネスにおいては、
何でもかんでも猪突猛進というわけには
行かないんだなと感じさせられました。
僕は子供の頃、とにかくしいたけだけが
嫌いで少しでもしいたけが入っていると
その料理は食べないという面倒な子供だったのですが、
それに対して母親は、見えないくらい小さく刻んで餃子の餡に混ぜたりして
僕に食べさせていました。
今考えると、これもちゃんと状況把握プロセスを行えていて、
いくら僕にしいたけの栄養素をとって欲しくても、
嫌いなものは嫌いなわけで、根気良く出し続けても意味がなく、
考え方や対応を変えて解決していたんだな~と思い出しました。
【椎茸が嫌い】の情報把握のリストアップ
① 味がいやなのか?
② 見た目、しいたけのカタチがキモい?
③ 匂い?
④ そもそも椎茸食べたことがないのになんで嫌いなのか?
⑤ 思い込みがあるのか?(どんな?)
⑥ 友達の影響(受け売り)
⑦ いつも叱られているので、反対に母を困らせたいのか?
⑧ 嫌いとハッキリ言えることが、かっこいい!とおもっているのか?
⑨ そもそも自分でも嫌いな理由が分っているのか?
⑩ 他のキノコをいけるのか?(しめじ・まいたけ・えのき・エリングなど)
第3章
クリティカル・シンキングプロセス第二段階は"問題分析プロセス"です。
この問題分析プロセスには「3つのルール」があります。
ルール1:
問題の原因でないものはただちに取り除け!というものです。
ネット社会である現代ではデータの数が膨大となっており、
大量の問題情報を分析しなければならないので、
何が原因かを証明することのできない問題が多いので、
原因を特定するよりも原因でないものを取り除いていく方が効果的なのです。
ルール2:
データの罠にはまるな!というものです。
一つ目と同じで、ネット社会の現代では膨大な量のデータがあるので、
多くのデータを集めることに躍起にならずに、
何が問題であるかについて共通の意識を持って、
問題の核心に素早く正確に切り込むことのできる
質問を持っておくことが大切です。
ルール3:
団結せよ!です。
問題解決は組織的な課題であるので、
問題の影響が出ている領域だけでどうこうできるものではないのです。
組織的に団結して対処する方が、
より速く問題を解決できるのです。
ルール3は、チームプレーのスポーツでも
よく言われていることだと思います。
サッカーやバスケでも、皆が別の意思を持って
バラバラにプレーしたら勝てるものも勝てません。
共通の意識を持って、誰かがミスしたらその人だけで解決するのではなく、
しっかりリカバリーすることが大切なのです。
第4章
クリティカル・シンキングプロセスの
第3段階、"決定分析"をこの章では学びます。
この"決定分析"とは、意思決定のスキルのことを指し、
あたり前ですが、意思決定なくては
なにもしないことと同じで
いかなる組織においても、成功の主となる決定要因です。
確認を要する5つの領域があると述べられています。
(さきほどは、3つのルールでしたね)
一つ目が"経営ポリシーの一貫性"であり、
これは組織において重大な決定を行う前に、
一貫した経営ポリシーのもと、
慎重に審査しなければならないというものです。
二つ目が"顧客満足の保証"というものであり、
"顧客をおおいに喜ばせる"という世界で最も大きなアミューズメントパークである、
ディズニーランド発祥の考え方です。
3つ目が、"外部機関の承諾"というものです。
これは、第三者の機関からの承諾や、お客様の声といった自社以外から、
客観的な見方を持った承諾が必要であるということです。
4つ目が、"実行する人への支援"というものです。
組織の上層部だけで好き勝手するのではなく、
実際に現場で行動する従業員にもその考え方を
支持してもらわなければならないということです。
5つ目が、"パワーブローカーの支持"というものです。
パワーブローカーというのは、
株式会社でいう大株主といった、
組織の中で公的な権限を持っている主要人物であり、
彼らの持っている影響力はとても大きいので、
しっかりとそのような人物からも支持を得よ!ということです。
以上の5つは、ここでは大企業の例とともに解説されているのですが、
例え小さな企業であっても重要なことだなと読んでいて感じました。
ビジネスをする上で役立てて欲しいポイント
誰かといる時でさえも、皆スマホを忙しそうに触って、
釘付けになっています。
ゲームをしている人もいれば、誰かとSNSで連絡を取り合っている人もいます。
インターネットを使ったコミュニケーションを本書では、
"冷たいコミュニケーション"と呼んでいます。
この"冷たいコミュニケーション"は、
日常生活では大して問題ではないのかもしれませんが、
ことビジネスシーンとなると話は別です。
顔を合わせるコミュニケーションとは違い、
理解の度合いをしっかりと確認することができないので、
「これでよろしいですか?」と何度も確認する必要があり、
意思決定において大切なスピード感が失われてしまい、
問題解決も暗礁に乗り上げてしまいます。
やはりface to faceのコミュニケーションが、
大切なんだなと実感されられました。
ですので、僕もネット社会の今こそ、
顔を合わしたコミュニケーションを
大切にしていきたいと思います!
本年最後の良著紹介です。
このサイトに訪れ、お読みいただいた皆さま
心より御礼申し上げます。
ほんとうにありがとうございます。
どうぞ健やかに新年をお迎えになられ、
新しき年 2024(令和6)年も
どうぞよろしくお願い申し上げます。
注釈※1
KT法(Kepner-Tregoe法)とは、問題解決と意思決定の思考プロセスを体系化して整理した思考法です。
KT法は、1950年代にチャールズ・ケプナーとベンジャミン・トレゴーによって開発されました。
こんにちは!アイコンプラス、インターンの笹谷です。
皆様、10月1日から始まったインボイス制度というものはご存知でしょうか?
消費税を納付する際に、仕入先等が発行するインボイスがないと
仕入税額控除が受けられなくなってしまう制度です。
これにはメリットとデメリットと両方があるとは思いますが
僕自身は、日本の将来の経済発展には
小規模事業者の成長は不可欠だと思っているので
経過措置を経て、より良き制度となることを
祈るばかりです。
前置きが少し堅い話になり恐縮です。
今回の良著紹介は前回に引き続き、
『限界はあなたの頭の中にしかない』の
5章から最終章(8章)までをお送りしたいと思います。
よろしくお願いします!
この本を推薦する理由
仏教用語であるのですが"自利利他"という言葉を
お聞きになったことはありますか?
これは、自分の修行によって得た功徳をもって、
自己の利益のためだけでなく他の人々の救済にも尽くす、
という意味を持っています。
僕は中高一貫校に通っていたので、6年間、校訓として
何度も先生方から言われ続けてきた言葉なのです。
この本の中で筆者も同じようなことを言っていることに気づきました。
人生のより高次元の目的は、他の人の人生を豊かにすることであると
強く信じて生きることが、人生を大きな変革へと導くと言うのです。
これを読んだ時、頭の中に恩師の語る自利利他という言葉が
真っ先に浮かびました。
やはり、自利利他という心持ちは、
ビジネスを通しても、人生においても大事なものであると実感したので、
ジェイ・エイブラハム氏が本書で語る
その精神を皆様にも詳しくお伝えしたいと思います。
この本の概要(5〜8章)
第5章
私たち日本人に不足している思考訓練とは、
「これをしたらこうなる。あれをしたらああなる。
では、こうやった場合はどうなるでしょう」という
"クリティカル思考"だと指摘されます。
そうなんですよね。僕も、歴史の年号を覚える、
英語の熟語を覚える、数学の公式を覚えるというような
ロートトレーニング(記録訓練)をたたき込まれた記憶しかありません。
物事の相関関係を見つける力。
1つの事柄が他にいかに影響を及ぼすか、
成果を得ることができるか、
それらの可能性について見分ける力
即ちクリティカル思考の訓練はしてもらった記憶がない(;゚ロ゚)
(してもらったかもしれないけど...覚えていない)
では、このクリティカル思考を鍛える方法はというと、
(1) 1日1人、誰かと話をして今まで知らなかったことを学ぶ。
(2) 1日最低2件、今まで深く考えたことのなかったことを熟考する。
日常生活でも、事あるごとに、
なぜこのようなことをするのかということを
考えることが大切なんだなと気づかさせれました。
早速、これを読んで、今まで気づかなかったようなことも考えるようになりました。
例えば、アルバイト先で社員の深夜帰宅便希望の紙を回収して、
それを地階で待機されている運転手さんに渡すという仕事があるのですが、
よくよく考えてみるとインターネットが主流のこの時代に、
わざわざ紙で書いて、それを地階に持っていくという行為は
あまりスマートじゃないな、と気づくことができました。
このように、常日頃から"考えてみる"ということを意識するだけでも、
頭の中のクリティカル思考(筋肉)を鍛えることができるなと気づいた章です。
第6章
この章では、ビジネスの基本原理について説明されています。
ビジネスというのはたったの3つで成り立っていると筆者は言います。
①買ってくれる人の数を増やす
②その取引額を増やす
③購買の頻度を増やす
この3つだけで成り立っているのです。
ほとんどの中小企業は、
これらの数字を把握していませんが、
この本質さえわかっていれば、
それぞれの部分を少しずつ成長させてあげるだけで、
掛け算的に全体の売上は爆発的に上がるのです。
このことを理解していない人が売上を上げるのにとても苦労するのです。
では、その3つの要素をどのように成長させていけばいいのかについてなのですが、
それについてもこの章で、
わかりやすい例と共に
具体的な方法がたくさん書かれています。
また、この章の根底にある考え方が
"お客様は商品やサービスを買っているのではなく、
それによって得られる結果を買っている"というものです。
例えばドリルを売る場合、
売っているのはドリルではなく、
それを使って開けられた"穴"を売っているということです。
この考え方は、ビジネスにおいて基本的な考えであり、
この章でも何度も出されています。
何か物を売りたい!と考えている人は
絶対にこの考えを頭の中心に置いてほしいと思います!
第7章
マーケティングの巨匠と言われた筆者ですが、その筆者曰く、
マーケティングはある意味死んだというのです。
どういうことかというと、今日のマーケティングは
誤解されているということです。
本来マーケティングとは、しっかりとしたビジネスの目的や
精神性があって始めて、正しく機能するのですが、
マーケティングの枝葉であるテクニカルな手法だけが取り上げられ、
それが勝手に一人歩きを始めているというのが現状です。
そうではなく、マーケティングとは、人々に少しでも良い人生を
送ってもらうための手助けであり、
もっとも誠実で、純粋なビジネス活動の本質である、
と筆者は断言しています。
それを大前提として、この章ではいくつかのマーケティングの手法が紹介されています。
いろいろな手法が紹介されているのですが、
全てにおいて特に強調されているのが、
"信頼"の重要性です。
信頼こそが企業とお客様両方に繁栄をもたらします。
しっかりとした理念に基づいたマーケティングは、
堅固な信頼を生みます。ですので、
この章ではこの信頼の重要性をしっかりと意識しながら、
マーケティングの手法を学べるところです。
第8章
最後の章である、この章では今まで学んできたことを踏まえて、
経営に対する心持ち、いわゆる理念について書かれています。
何度も言われてきたとおり、ビジネスにおいて
その理念が間違っていればそのビジネスはやがて衰退します。
とりあえずお金持ちになりたいからビジネスをしている!
といった理念なのであれば、たとえ一時的に稼げることはあったとしても
それ以上のお金がなくなっていくことでしょう。
そうではなく、お客様の事を心から思い、
その人にとっての価値を創造し、市場に新たな貢献をするという
強い志がビジネスにおいては絶対に必要なのです。
僕も将来は経営をしたいと思っているのですが、
その気持ちの根源にあるのはお金持ちになりたい!とか、
人に雇われるのは嫌だ!とか自分自身のエゴによるものばかりでした。
そうではなく、僕が将来生み出すであろうサービスで、
どのような価値をお客様に届けて、お客様の人生を良くできるか、
ということを心に刻まなければならない、と
この本を通じて学ぶことができました。
これからビジネスをする上での基盤として頑張っていきたいと思います!
エピローグ
このエピローグでは、少し哲学的なことが書かれています。
人というものは、無我であろうと願うものの、
どうしても自己中心的になってしまいます。
そんな中で色々と迷い悩みながらも、善き道を探したりというような、
そういう経験が、人が人であるためには重要なのであり、
これがすなわち品格や気高さと呼ばれるものです。
この品格というものは、自己責任で育て上げるものであり、
その方法や心構えのようなものがこの章では書かれています。
いろんな品格や気高さを得る手法が紹介されているのですが、
その中でも特に役に立ちそう!と思ったものが、"傾聴"というものです。
これは、他の人の主張を自分の主張より重要だと考えるものです。
わかりやすく言えば、人に尊敬の念をもって興味をもて!ということです。
僕は良くも悪くも他人にあまり興味を持つことがなく、
自分は自分!といったスタンスなのですが、
品格を得るという意味では、あまり良くないスタンスなんだなと思わされました。
自分は自分であるというスタンスは間違ってないと思いますが、
さらに、もっと人に興味を持って接するという事をしていければ
もっと品格や気高さをつけることができるなと思いました。
皆さまも是非、"品格"や"気高さ"がどういったものかを
この章でご理解ください。
ビジネスをする上で役立てて欲しいポイント
『限界はあなたの頭の中にしかない』の、5章から8章、そしてエピローグまでを
紹介させていただいてきましたが、
その中で「そうだよな~」
とても納得できたポイントがあったので
今一度、最後に皆様にもご紹介させてください。
筆者曰く、今の社会システムは、
常に競争を勝ち抜くことばかりに焦点を当てすぎていて、
皆が疲弊していると言うのです。
確かに、よく考えると入学試験然り、スポーツ大会然り、
常に誰かと競いあっているという状況があります。
学校では、常に成績の順位がつけられ、
他の人たちに負けないように頑張って勉強する、
など僕には心当たりしかありませんでした。
しかしそれは間違った資本主義的な考え方であり、
そのようないかにして競争相手を負かそうとか、
顧客をいかに多く出させようか、と言う考え方をやめ、
いかにして競合を含めた市場全体に新たな価値を創造できるか、
という視点から物事を考えなければならない!と筆者は断言しています。
この本ではアップル社の例が出されています。
アップル社は確かに市場シェアではマイクロソフト社に負けました。
それは市場シェアの奪い合いに焦点が当たっていたからです。
そこから脱却し、独自性を追求して新たな価値を
テクノロジーによって創出するか、に焦点を当てはじめた結果、
今のアップル社があるのです。
僕の大好きな丸亀製麺(株式会社トリドールホールディングス)が、
業界シェア率トップであるのも同じ理由なのでは無いかと思います。
丸亀製麺に行ったことがある人ならわかると思いますが
丸亀製麺は店のど真ん中に製麺機を置き、
店舗でうどん生地を作っています。
業界では、いかに安く、効率的に、早くうどんを提供できるかが重要で、
そこを競い合っていたのですが、
丸亀製麺のそれは、初期費用はもちろん、
水道光熱費もかかり、うどんづくりもレジ打ちも
従業員が行うので人件費やトレーニング費用もかさみ、
とても非効率に見えます。
しかし、そんな中でも丸亀製麺は、讃岐の本場の製麺所を徹底的に再現し、
あの感動体験をお客様に味わっていただくこと、
そのためならあえて非効率を貫いてでも、
人のぬくもりを感じられるお店をつくろう!という
信念を貫いてきたことが他店との競争を回避させ、
業界トップに昇り出たのだと思います。
やはり、他者と競い合うことばかりに目を向けるのではなく、
自らの独自性に目を向けてあげることがビジネスでは特に重要なのですね。
これにて全8章で構成された「限界はあなたの頭の中にしかない」を、10月~11月の
2ヵ月にわたりご紹介いたしました。
長い文章もありましたが、お読みいただきありがとうございます。
こんにちは!アイコンプラス、インターンの笹谷です。
残暑が長く感じられた9月が過ぎ、
僕の大学では10月からになってから新学期が始まりました。
が、なぜか秋のはじまりを感じる、とともに同時にくしゃみがよく出てくる...(;。;)
秋の花粉症みたいです。
これまで秋には全く大丈夫でしたが
今年はブタクサの飛散量が多いことが原因ではないかと思います。
で、ブタクサってどんな草なのかググってみました。
(この花粉が飛んでいるんですね~)
皆様も、寒暖差が激しくなっていますので、
体調管理にはお気をつけて2023年の秋をお楽しみください。
『限界はあなたの頭の中にしかない』を紹介させていただきます。
著者は、本年1〜3月の良著紹介で取り上げた
『ハイパワー・マーケティング』と同じ、ジェイ・エイブラハム氏です。
全8章ありますので、
今回は1〜4章をお送りしたいと思います。よろしくお願いします!
この本を推薦する理由
"日本でも世界でも、およそ98%もの人が
平凡であることを受け入れ、
不満だらけの窮屈なそこそこの日々に甘んじ、
ほどほどに仕事をし、
なんとなく人生を送り、家族とそれなりに暮らしいてる。"
運命が与えてくれた未来に束縛されたように生きている、
とこの本の「はじめに」は書かれています。
ああ~僕もこの本を読んでいなかったら、
その98%の一人になっていたかも知れません。
そのように生きていくことが安泰をもたらし、
人生100時代を生き抜くためには重要ではないか...と、
そこそこの日々が『当たり前で普通』なのだと
信じ始めていた自分にハッとしました。
もしも、僕が大学を卒業したあとに
就職をしない!などというと
周りの人は驚き、猛烈に反対するのではないでしょうか?
自分の人生を、思い通りに行きたい。
平穏であることだがけが幸せではなく
たとえ荒波の大海に飛び込むことになっても
『あ~これがしたいんだ!』『この道を歩みたいんだ!』と
自分の人生を自分でコントロールできる2%の人になりたい!
と言っても、まだやりたいといえる目標を見出していませんが...
見つけた暁にはそうなりたいと願います。
そして、人生の目標をまだ見出していない方がいらっしゃったら
共に『心のスイッチ』を見つけ、オンにするために
この本を紹介したいと思います。
この本の概要(1〜4章)
【第1章】
1章では、自分の人生は自分自身でコントロールするものである、
ということが強調されてます。
筆者曰く、自分の人生において、本当にコントロール不可能な事態、
例えば天災(地震や津波、土砂崩れなど)はどうすることもできないが、
それは人生の中で遭遇する確率は2%位であり、
残りの98%の問題はコントロール可能であるということです。
ほとんどの事は
自分の気の持ちよう次第でどうとでもなるということなのです。
出来ないと思ったら出来ないし、
絶対に出来ると思えば出来るようになっているのです。
また、この章で面白いなと思った言葉が、
"人生は単なる瞑想によって成し遂げられる成果よりも、
行動によって成し遂げられる成果の方がより多い"というものです。
言うは易し、行うは難しと言いますが、
これからの人生のためにちゃんと勉強しよ~と思う!
たくさんの資格も取ろう!と思う!
などと思うだけ、イメージするだけでは上手くはいかない。
実際に勉強を具体的にどれだけ、どのようにするのか?
得たいと思う資格を実際に取得するために
行動を変えなければないということです。
あたり前のことだと分ってはいるのですが
やはり、自分自身が立ち上がり行動しない限り、
自分の人生には何も起きないのだなと再認識させられる章です。
しかし、僕にとっては、この重いお尻をよっこらしょとあげる
第1歩がまず必要なのかも...
【第2章】
ここでは、"他者から学ぶ"ということに重きを置いていて、
特にビジネスにおいては、"他者を知る"ということが
大切であると書かれています。
他者を知るためにはまず、話を聞かなくてはなりません。
しっかりと注意深く話を聞き、質問を繰り返していくことで、
その人の言葉にできないジレンマを見抜くことができるようになり、
その言葉にできない漠然とした不安や想いを
言葉にしてあげることで、
筆者は述べています。
これを"ソクラテス式問答法"といい、
この問答法で筆者は営業先でお客様から
絶大な信頼を勝ち取ったそうです。
僕も引っ越しを考えて、不動産屋さんをいくつか回ったことがあります。
僕は漠然とながらもトイレとバスが別々がいいな~と思っていました。
(できたら、ユニットバスは避けたいな~という感じです)
しかし、高い家賃が払えるわけでもない...
ほとんどの不動産屋さんでは、
僕の予算内で紹介される物件は
ほとんどワンルームのユニットバス付きのものでした。
そのような中、最後に来店したお店で対応してくださった方が、
僕の目をちゃんと見て、質問を繰り返し、
慎重に話を聞いてくださいました。
そのように対話を続けていると
自分では漠然としていたバスとトイレ別々という希望は
実は自分にとって最重要問題であり
決してはずしたくはない条件だったことに
僕自身が気づき始めました。
古くても、多少狭くても、駅から遠くても、
エレベーターがついていなくても、コンビニが近くになくても...。
僕の本音を掘り起こして、
気づかせてくれているんだ!という感情が湧き起こりました。
そして、最後には「一番、お客様が大切にされていることを
最優先しましょう」と僕の真意を尊重すると宣言して
物件を探し始めました。
とても信頼感が高まり、その人の勧めるとこに住んでみようかな、と
思わされたので、やはり"話の聞き方"というのは
ビジネスにおいても大事なんだなと感じました。
(後日談ですが、まだ引越はできていません)
【第3章】
この章では、主に失敗との付き合い方について学びます。
筆者のジェイ・エイブラハム氏は、
一文無しとなると同時に結婚生活も破綻。
全てを失ったと思ったそうです。
しかしそんなお先真っ暗で、抜け殻のような状態から、
年間数十億を稼ぐまでに成り上がれたのは、
あることをしたからです。
それは、失敗や危機に陥ろうとも、
そこで立ち止まらず、失敗から何を学んだか、
その原因を追求し、受け入れることです。
失敗の原因を他者に求めて、本当の事実から
目を背けて立ち止まってしまってはしかたがありません。
肝心なのはその失敗自体ではなく、
どのようにそれに対処し、
それを糧としてさらに進展を目指すのかということです。
これを忘れなかったから筆者はどん底から這い上がれたのです。
体験はしたことはないのですが、
野球をしていた頃は落球、バイトではオーダーミス、
今ではテストの点数が悪いなど
山ほどの失敗をしてきています。
落球したときは、風が強かった、太陽がまぶしくてなどなど
責任を自分以外に押しつけていました。
失敗とちゃんと向き合えてなかった、と思います。
そうではなく、失敗を何かのせいにせずに、
しっかりと受け止めて、
逆にそれを利用して成長する!
という気持ちを持っておくことが
これからの人生で絶対に役に立つなと思いました。
【第4章】
4章では、"なぜ働くのか"ということがテーマとして書かれています。
この章で印象的だった言葉が、
『働く意味というのは、「あなたの存在を通して、
あなたの存在する世界に価値を創出するため」である。』というものです。
う~ん...『世の為、人の為に役に立て!』と言うことでしょうか?
お金をたくさん稼ぐために働く!という人は、
決してお金持ちになることはない、と筆者は断言しています。
お金だけを追い求めるのではなく、
世の中に、そして人に役に立てば立つほど、
結果的にお金もついてくるというのです。
最近、父にゆくゆくは経営者になりたい、ということを言ったのですが
その時に、「お金ばっかし追いかけて、ちゃんとした何らかの役に立つっていう
理念がなかったら絶対にうまくいかんぞ」と言われたのですが、
まさにこの本に書いてある通りで、
世の為人の為に役に立つことが大切で、
お金はその後についてくるんだなということを再認識させられました。
ビジネスをする上で役立てて欲しいポイント
今月は『ハイパワー・マーケティング』の、1章から4章までを
紹介させていただきました。
この中で、明日から、すぐにできそうで、お役に立てられるものを選んで見ました。
それは、4章で説明されていた
"今日、自分がすべきもっとも重要な3つのことについて決める"ということです。
軍隊で使われる戦略で「ターゲット・ノックダウン」というものがあり、
最初に打撃しなければならない
3つのターゲットを決めよというものです。
これを日常に使うために
朝起きてすぐに、
その日にしなければならないことを考え、
もっとも重要なものから3つ優先順位をつけるというものがありました。
ここで重要なのは、決して全部をこなそうと思ってはいけない
ということです。(少しホッとしました)
いっぱいやればいいということではなく、
重要度の高いものをきっちりと達成するということに意味がある、
というのです。
実際、僕も受験時代、朝起きて今日、勉強したいことをいくつかに絞り、
それを達成できるまで他のことには
一切手をつけないということをしていて、
結果成績が大きく伸びた覚えがあります。
今は、もっぱら良著紹介と大学の課題がやるべきことなのですが、
良著紹介がなかなか終わらず、
大学の課題に手をつけれていないので
早く終わらせたいものです。
それはさておき、
この"今日自分がすべきもっとも重要な3つのことについて決める"は
是非実践してみてほしいものだと思いました!!
来月には第5章~8章(最終章)をお送り致します。
いつもお読みいただきありがとうございます。
23.10.10(火) 笹谷 政太朗 カテゴリ: